随筆風小説 プレイリスト
トラック20 鬼の宴 友成空
鬼がひょっこり顔を出す。そんな姿は、誰も気づくことはない。 明かりが明る過ぎて見る影も無い。
昔より身近な存在ではなくなった。 鬼の姿を見る者はいなくなり、そんな存在を気にする人がいなくなっていた。
でも、僕の中には住んでいる。暗闇にいると分かる。 昔、誰かが言っていた。鬼は自分の中にいると。 その鬼は、ただ悪いことしか、考えてない、黒い感情。 感情が麻痺していた時は消えていたが、情緒が深まるほど、心が白から黒に変わる。
皆、寝静まった頃、僕は動き出す。
傷ついた心を持ったまま。
道を踏み外したような気分になる。
でも、不思議と落ちるところまで落ちると、誰かの気まぐれで誰かが救いだす。
※この作品はフィクションです。実在の人物、団体とは関係ありません。
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参考楽曲
あとがき
安倍晴明生誕1100年のため制作された陰陽師0の公開とこの曲をたまたま聞いて、せっかくだから、小説を作りたいと思ってつくってみた 2024年3月26日
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